2015年03月01日
タイが出てくる小説―雨の狩人(大沢在昌)
プラムという日タイ混血の少女を中心に話が進むこの本、パタヤ、バンコク、新宿が舞台です。
大沢在昌といえば新宿鮫シリーズですが、それとは違ってこの本はストーリーにかなり安易なところがあるけど、タイの夜の部分が沢山出てくるので、まあ許せます―パタヤのビヤバー、ファラン(西洋人)、チンピラ、バンコクの置屋など。
タイ語でひっかかったのは、プラムが父親と再会したとき。
「クンポー」(おとうさん)
はないね。自分の父親に呼びかけるときは
「ボー」พ่อ
だけ。
タイでは軍隊上がりのファランが出てきて、パタヤのギャング団と抗争する話が挿入されます。タイ好きなら、この部分だけでも楽しめる本です。
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■よく一緒に購入されている本
タイ夜遊び小説「マカリーポン」岩井志麻子
この記事の元ブログ:タイ語@夜遊び篇 0303:1114
2012年06月26日
バンコク夜遊び小説マカリーポン มักกะลีผล
バンコクの夜遊びを取材した小説が出たと聞けば、読まずにはいられませんて。
しかも作者があのホラー作家岩井志麻子なら、なおさらのこと。
というわけで書評というか感想を書きました。
題名のマカリーポン(makalipon) มักกะลีผล というのは、女人の形をした伝説の果物。
どんなものかは本のカバーにも書いてあるし、タイ語Wikiにもありました。
マカリーポンなんてタイ人でも知らない人がいるし、こんな訳の分からない物より、夜遊び、夜遊び。
それにしても志麻子さん、バンコクの夜遊びのこと、よく調べたなあ。
ベトナムと韓国での浮かれ話は聞いてましたが、さてはバンコクでも?
まずはMPの「タマダー」と「サイドライン」が出てきますよ。
しかも違いを説明するだけじゃないです。どっちでデビューするかは店が決めるんじゃなくて、本人の希望でなれると書いてます。
ほんとかなあ。
MPの子に知り合いはいないので確認できないしなあと、ツイッターでつぶやいたら、それは自分も聞いたことがあるという情報をいただきました。ありがとうございました。
でも志麻子さん、どうやって調べたんだろう。
感心しているうち、○薬を体の一部に入れた女の運び屋、ナナプラザ、お化けホテルの話がゾロゾロ出てきます。
たぶん自分にはできないので妬みなのかもしれませんが、夜遊び人に対して強烈な一撃も。
「ゴーゴーバーに入り浸ってて、外こもりという名の海外引きこもりとか…」
(反撃は本の作者にお願いします)
怪談として、タイで近年起きた有名な2つの事件で命を落とした日本人が出てきて、経緯を語ります。
レインボー嬢を殺して自殺したといわれるあの人と、日本人強盗に殺されたあの人です。(名前は微妙に変えてあります)
暗い話もありますが、面白い話もあるので、救われました。
「真面目な女はMPに行き、アバズレはGOGOに行く」
なぜかというと、MPは客を断らないし、明朗会計。
一方ゴーゴーの女は偉そうに客を選ぶし、スキあらばぼったくろうとするから。
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マカリーポン
■よく一緒に購入されている本
タイ暗黒街の出てくる小説「雨の狩人」大沢在昌
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